絵本を取り巻く環境

秋を感じる間もなく冬の寒さが朝晩とやってきましたね。このまま春夏夏冬になってしまうようで秋好きとしては危機感を覚えております。
さて、9月のにっちび勉強会では、メルヘンハウスの三輪丈太郎さんをゲストに迎え「絵本を取り巻く環境」についてお話いただきました。

子どもの本専門店「メルヘンハウス」

個人的にもメルヘンハウスの絵本には我が子共々お世話になりました。
「こういうお話ないですか?」「心が穏やかになる絵本が読みたいです、私が。」「うちの子寝つきが悪くて。何かいい本ありませんか」
そんな質問や相談をしながら絵本のプロにおすすめを選んでもらえる。こんな心強い本屋さんって、今中々ないですよね。
SNSで話題、とか売り上げNO.1等の評価ではない、本当に「良い絵本」を手に取れる子どもの本専門店です。

「よみきかせ」とは
この言葉は正しいのかな、という話から始まりました。
絵本とはそもそも読んで‘聞かせる‘ものではなく、1対1で個別のコミュニケーションを楽しむものではなかったか。
「聞かせる」という意識が大人側に働くと「絵本とはこうあるべき」「〇〇を伝えたい!」「こうなって欲しい」「この年齢にはまだ早い」等
思い込みや大人側の一方的な想いが乗っかってくるというのです。
特に小学校での読み聞かせ等は顕著かもしれません。
この感じ、心当たりありませんか?
私は、あります。
子ども自身が好きで選んだ絵本はもちろん親が好きな絵本は子ども達も割と好きです。
親が「これを読めば娘のすぐ怒る癖がおさまるかな」「これを読めば人の気持ちが分かるようになるかな」という視点で選んだ絵本は
1,2回読まれたあと本棚から出てくることはありませんでした。

絵本は「自分が」楽しめるものを選ぼう。
ブックスタートの事業キャッチフレーズ“ Share books with your baby! ”
赤ちゃんにとっての絵本は、読む(read books)ものではなく、読み手と共に楽しむ(share books)もの

ーというものがあります。
絵本は子どもと大人をつなぐものであり、一方的に読み聞かせるのではなく、一緒に考えたり悲しんだり一緒に世界を楽しむという考えです。

NPOブックスタート
あたたかい絵本のひとときを、すべての赤ちゃんに。
ブックスタート®は、0歳児健診などの機会に、絵本をひらく楽しい「体験」と「絵本」をセットでプレゼントする活動です。
赤ちゃんの幸せを願い、行政と市民が協働する自治体の事業として、全国で行われています。

現状、町の本屋さんは年々減少傾向にあり、大手の本屋であっても児童書の担当者がいなくなってきています。
何を選んでいいか分からない時、SNSや口コミレビューを参考にするのも良いのですが、
自分が楽しいと思った絵本や子どもの頃楽しかった絵本を選んでみるのはいかがでしょうか。

絵本を共に楽しむ。
子どもと一緒に楽しむようにすると、毎日の絵本タイムも親子のより良い時間になるのではないかな?と思います。

takemoto

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